しじみ汁をすすった後に何とも言えない爽快感に満たされた経験を持つ人は多いと思います。
しじみ汁から香ってくる独特の磯の香りを嗅いだだけでも気分がよくなります。
気持ちが軽くなると体も楽に感じて、エネルギーが体の中からふつふつと沸いてくるような感覚になります。
日本では昔から“健全な魂は健全な肉体に宿る”と信じられていて、運動が推奨されてきたのもあながち間違いではなく、むしろ真理をついた言葉ではないでしょうか。
こうした事からも、しじみに含まれるオルニチンにはストレス解消効果もある事がわかります。

これをさらに掘り下げて科学的見地から立証する事ができます。
オルニチンを専門に研究している研究グループが興味深い実験をしています。
健康な成人男女を38人集めて2つのグループに分けました。

1つのグループにはオルニチンを2400mg摂取してもらい、一方にはオルニチンを一切含まない試験用食材を同量摂取してもらいました。
次にメンタル的に負荷がかかる状況を1時間～3時間体験してもらいました。
次の朝にストレスによる疲労ホルモンの分泌量を測定しました。
実験の結果、オルニチンを摂取しなかったグループの方がオルニチンを摂取したグループよりも大幅にストレスを受け、翌朝のアンケートでもオルニチンを摂取しなかったグループの方がオルニチンを摂取したグループよりも疲労感が残っていました。
この結果からもオルニチンがメンタル面に強い影響力がある事を理解できます。

さらに幅広い年代層や様々なストレスシーンを想定した実験を継続して実施していく必要性も感じつつ、オルニチンのすぐれた効果をかいまみる事ができる実験と言えます。
二日酔い解消としての効果が有名なオルニチンですが、様々な効果が幾重にも発生していて感じる爽快感だったのです。
たった一杯だけでも恩恵に与ることができるとなれば、早々にメニューに追加しないわけにはいきません。
もちろんストレスは様々な状況が折り重なって起きるものですからしじみだけを食べて良いというものではありません。